でーと

親睦会から帰ったのは深夜3時。
そのままPCを起動させ気がつけば太陽が昇っていた。
ああ、朝だ。素晴らしい朝だ。
今日は久しぶりに彼女に会える日だ。
今日が来るのをどれだけ楽しみにしていたか。
今日のために僕はがんばっていた気がするな。
そして7時過ぎになると家族がちりじりに起きてくる。
父親がふといった。
父「気持ち悪い」
僕「大丈夫かい」
父「貧血かな。ふらふらする」
そしてトイレにいきしばらくして帰ってくると半ば豪快にふらついたので
ああ、こりゃキテるなと思った。
僕「救急車よぼか?」
父「うん」
119番!!
現在の状況、意識があるかないか、住所などを伝え受話器を置いた後
とりあえず母に連絡し、家の前で救急車がくるのをまつ。
うちの家の前は国道が通っており、朝は普通にたくさんの車が行き来するんですが
まん前に救急車がきて道をふさいでしまったものだからかなりの渋滞ができあがりましたちーん。
父は病院に搬送され、僕と母は搬送先の病院に向かう。
というか、救急車に乗る時点で普通に父は意識があり歩いて喋ってたので
全然心配ないっちゃなかったんすけどね!!
でもまあ一応検査うけとこうぜってことで病院へ。
時刻は8時半。
彼女との待ち合わせ9時半。
うわああああなんてこったい。
こいつぁー遅刻しちまうじゃねーかい。
昼に会うなんて滅多にできないのに……。
父の検査終了。
特に脳は異常なし、血液検査も異常なし。
父と母をのせ、愛車を自宅まで転がす。


時刻は10時。
即効で用意をして彼女のもとに向かう。
待ち合わせ場所につくと彼女は本を読んでいた。
目が合うとかけよってくる彼女。
そして距離が近づいた時、家族にも友達にも職場の人にも入れない
見えない境界線まで彼女は入り込んでくる。
その瞬間が好きだ。


彼女といると、普段行かない場所にいくことができる。
僕の知らないものにたくさんふれることができる。
それがとても新鮮だ。
雑貨屋で見るたくさんの不思議なものたち。
子供の遊び心がたくさんつまっていた。
その一つ一つを彼女と手にとってみてみる。
時を忘れさせてくれる空間が
僕らを店に1時間もとどまらせることになる。


初めて二人でプリクラをとった。
出来上がったプリクラをみてにやにやしていると彼女に怒られた。
財布の中に大事にしまった。


絡ませる指も
5cm先の彼女の瞳も
ゆっくりと流れる時間の中で
互いの距離を縮めていく。